中高年の健康管理には「サントリー健康食品オンラインショップ」

2017年08月02日

ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 C・クライバー/ウィーン・フィル(+シカゴso) 1974年録音


本当は1978年のシカゴsoとの共演のCDについて書きたいのですが。海賊盤なので…正規盤出ないかな。
ありきたりですがカルロス・クライバーの超名盤を。
CarlosKleiber.jpg

ベートーヴェン 交響曲第5番ハ短調「運命」
指揮:カルロス・クライバー
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1974年 スタジオ録音
録音  4.40点   演奏  4.60

※カップリングは、第7番。

今ならハイレゾ音源ダウンロードの方がいいのかも。
e-onkyo クライバー/ウィーンpo 「運命」&7番 ハイレゾ

演奏内容については言わずもがなのクライバーの初期を代表する名演。快刀乱麻を断つかのような「ダダダダーン」で始まり、爽快なテンポで最後まで古豪オーケストラを引っ張って行き、一気に聴かせます。

ドゥダメルなどと違い勢いだけではないことが良く聴くとわかります。まだ世界的知名度も低い頃で、ウィーン・フィルも完全に言うがままになっていないことで、若きクライバーの勢いを少し抑制させている点がこの名演奏の一つの要因にもなっていると私は思います。

クライバーは調子が良すぎると響きが軽くなり、緊張感が欠け味気が足りなくなる場合もありますが、そのギリギリのラインがこの演奏では保たれています。(カップリングの第7番はラインオーバーしていると思います。)

クライバーはプログラムに曲を取り上げる際は、図書館にこもり作曲者自身の自筆楽譜に目を通す、スコアに振り方も含めメモする、各パートへの細かな指示も各パート譜に記述するという気の遠くなるような作業をしていました。

クライバー・グラムとそのパート譜は呼ばれていました。徹頭徹尾即興的に聴こえる演奏ですが、実は徹底的な研究とリハーサルの積み重ねの上で、実演などでは即興性を加える指揮者です。そこが彼の父エーリッヒ・クライバーと違う点です。

彼がこの交響曲第5番をレパートリーに入れていたのは、1970年代までで1980年代以降はレパートリーから外れました。1980年代以降は、本当に限られたレパートリーしか演奏しなかったのは残念です。




彼の「運命」の演奏記録はこの正規録音以外に1978年にシカゴ交響楽団を客演指揮した海賊盤もあります。正直、私にはこちらの演奏の方がシカゴ響のパワーが生かされていることと、クライバーが意のまま演奏しているので好きです。両端楽章の勢いはこちらの方が圧倒的に上。少し録音は当然落ちますが。
シューベルトもスタジオ録音より即興的で天衣無縫。

安心してください。1978年のコンサートは、放送用録音と思われるステレオです。

このCD2枚でクライバーとシカゴ交響楽団との演奏記録が全て収録されています。ちなみに1983年の記録は膝上録音のためレーベルお墨付きの劣悪。こちらはおまけと割りきったほうがいいです。

もう一つ映像でも運命の演奏記録が残っています。ウィーン・フィルとメキシコ公演の際の演奏が映像で残されています。youtubeでお探しください。

閑話休題。この交響曲は「ダダダダーン」の旋律が印象的ですが、1970年代頃から演奏の仕方が変わっています。クラヲタは読み飛ばしてください。この旋律は実は「ダダダダーン」ではなく、「ン・ダダダダーン」です。譜面を見ればわかります。
beeth5_score_org.jpg
なので、指揮者は振り下ろしたと同時に音は出ず、一瞬遅れて「ダダダ」、次に振り下ろしで「ダーン」と鳴ります。また次の振り落としで「ン・ダダダ」と続きます。この最初の休符のために、冒頭を揃えるのは難しいと言われています。

昔の指揮者は「ン・ダダダダーーーーン」とフェルマータを伸ばし気味にしていました。そしてもう一度振り下ろした時に音を切り、一拍間をおいてから次の「ン・ダダダダーーーン」と演奏しています。昔の演奏に慣れていると、クライバー以後の演奏は少しこの部分で違和感を感じます。

楽譜の研究による見直しでこのように演奏されるようになりましたが、私は昔の演奏様式の方がこの運命動機は好きです。確か昔の楽譜は休符の上に、フェルマータがついていたのだっけかな?

フルトヴェングラーの演奏だと特に顕著です。

最後におまけで、バーンスタインの運命を。運命動機は折衷案っぽいですね。

彼のウィーン・フィルとの録音よりいいですね。

追記:リマスタリングがよいのか、ウィーンpoとの録音も見直した今日この頃。

カップリングの第7は、クライバーよりいい。

ラベル:C・クライバー
posted by 悩めるクラヲタ人 at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ベートーヴェンの交響曲名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする