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2017年08月08日

サン=サーンス ピアノ協奏曲第2番&5番 ティボーデ&デュトワ/スイス・ロマンドo 2007年録音


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少しマイナーですが、サン=サーンスのピアノ協奏曲第2番が好きなのは以前ルービンシュタインのDVDで取り上げていますのでご存知かと。新しい録音だとこれもDVDですが、ブロンフマンとザンデルリンク/ベルリンpo伴奏のライブ。これは凄まじく砂埃たつようなブロンフマンの力演。


CDとなるとなかなかいい演奏が無いなぁと思っていた時に、このCDが発売されると知り即購入。演奏者がこの曲に向いていると思ったことと、何せデュトワがスイス・ロマンド管弦楽団を振ってDECCAに録音というのがまず面白い。ありそうでなかった組み合わせですよね。アンセルメの再来とも評されることのあったデュトワがスイス・ロマンド管弦楽団を振るとどのような音になるのだろうという方の興味が強かったです。

サン=サーンス ピアノ協奏曲第5番「エジプト風」
        ピアノ協奏曲第2番ト長調
ピアノ:ジャン=イヴ・ティボーデ
指揮:シャルル・デュトワ
スイス・ロマンド管弦楽団
録音  4.45点   演奏  4.65点



ピアニストのティボーデに関してはたびたび来日しており、NHK交響楽団との共演も多いです。確かなテクニックと美音、ただそれに溺れず曲想に合わせて変幻自在に音色を引き出すピアニストです。フランス物や現代作品に合った音色だと思います。実際リリースされたCDはそちら系が多い。一番記憶に残っているのは1990年代にN響定期でデュトワと共演した際のラヴェルの「左手のための協奏曲」。今でもあの演奏を脳が覚えている。残念ながら録画したVHS(古い)は行方不明になり今でも心残り。
ひょっとしてコラールとだったか?

サン=サーンスのこの2曲のピアノ協奏曲は華やかでシンフォニックな曲ですが、ティボーデとデュトワはそこに詩的な響きを加えて他の演奏とちょっと違った面を聴かせてくれます。「エジプト風」でのエキゾチックな部分だけでなく、「どうやってこんな響きを?」という音でも驚かせてくれます。ティボーデは色彩豊かで、端正に弾くかと思いきや、ころころ転がるような美音を駆使する場面も作るなどさりげなくクリスタル。また録音が優秀というか、如何にもDECCAというちょっとドライかつ魔術のような録音。全盛期のスイス・ロマンド管弦楽団とアンセルメの録音を彷彿させます。


コンドラシンとチッコリーニで「エジプト風」

曲・作品としては「エジプト風」は少し冗長な感じがします。第2番の方が凝縮されてシンフォニックで聴きごたえがある。コンサートで「エジプト風」が取り上げられることが少ないのもうべなるかな。演奏が難しいこともあるのかもしれませんが。





ギレリスとクリュイタンスの第2番の第2-3楽章。ルービンシュタインの演奏に関しては過去記事で↓
ルービンシュタイン サン=サーンス ピアノ協奏曲第2番

さて気になるデュトワとスイス・ロマンド管弦楽団の共演ですが、モントリオール交響楽団とのコンビと違い角が立った音になってます。モントリオール交響楽団との演奏だと柔軟剤で仕上げたような「ふんわり」した響きが、スイス・ロマンドとだとのりで仕上げた感が付きます。少しモントリオール交響楽団とのコンビより荒いかなという面もありますが、その分ダイナミックで低音部が厚い。そして隈取りがしっかりしている。

スイス・ロマンド管弦楽団はアンセルメ以後あまり目立たないオケになってしまいましたが、しっかりした人が振ると往時の輝きが戻るようです。第2番第1楽章でのたっぷりとして濃密な弦楽器の歌と木管楽器の寂しげな音色はデュトワならではです。

逆にデュトワと仲違いしてしまったモントリオール交響楽団の方が今後心配です。折角デュトワが作り上げた個性を台無しにするような人選にしか思えない。
このCD買ったときには少し期待外れだったかなというのが正直な感想でしたが、ぬ今のシステムでじっくり聴くとそれは間違いでした。ブロンフマンの演奏と比べると方向性が違うので比べること自体が間違いで、ちょっと大きめの音量で聴くとうっとりとさせてくれる録音です。

2007年にしっかりと時間をかけてスタジオ録音されたCDという点でも今となっては貴重な存在なのかもしれません。スイス・ロマンド管弦楽団は今は山田和樹さんが親密な関係ですが、デュトワにもっと振らせてくれないかなとも思います。

posted by 悩めるクラヲタ人 at 08:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする