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2018年06月07日

タワーレコードの独自性強化とHMVさんの変化について



以前書いたように基本的にクラシックの最新リリースや特価販売などのニュースについては断然HMVさんの方が強い。スマートフォンでの閲覧性も良いので。ただ私のスマホがアンドロイドだからなのか、最近HMVの詳細記事を読もうとすると、上手くスライドが行かないという不可思議な現象も。過去記事は↓
・クラシックCD 今時の賢い買い方? AMAZON?HMV?それともタワレコ?

昨日ヤフトピでニュースを見ていたら、
サード・アルバム記念発売 乃木坂46×TOWER RECORDS コラボ決定!

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詳細はリンク貼ってありますのでどうぞ。「フラゲ日より全店が「乃木坂46推しメン店」として、それぞれの「推しメン幟(のぼり)」を、タワーレコード・オリジナルのB2ポスターとともに店頭に掲出します。」が凄い。店舗久しぶりに行こうかなと(笑)正直、熱が冷めてサードアルバムは・・と思っていましたが、CMで流れるアルバム曲の良さも感じ、やっぱり買おうかなと思ってしまうニュースでしたね。しかもわざわざ店頭で。
生まれてから初めて見た夢 [CD+DVD+豪華フォトブックレット]<初回生産限定盤>

ただどうしても運営さんの売り方(複数タイプあって特典だけでなく、収録曲まで違う)にはむぅと不満がありますが。

いきなりドン。各社知恵を絞って売りにきます。AMAZONでも必至。プライム会員だと前日到着という強みも・

タワーレコードさんは未だに新品と店舗での販売にこだわっているなと感心しきり。最近の記事を見ている方はお気づきかもしれませんが、少しタワーさん応援寄りになっています。それは先ほどのHMVさんの中古販売強化と違い、「タワレコでしか買えないもの」を鮮明に打ち出してきてくれるところに好感が持てるからです。在庫特価みたいなことはあまりしてくれません(店頭では別)が、価格もポイントなどを考えるとHMVさんとほぼ同等。やはりタワーレコード限定企画が面白くて強いからです。

クラシックに関しては TOWER RECORDS Collection PlatinumのSACD化よりも、過去の名盤を蘇らせてくれるTOWER RECORDS VINTAGE COLLECTIONの方が嬉しいのですが・・・最新リマスター ルビジウム・カッティング仕様、オリジナル・ジャケット・デザイン使用(ブックレット中にも採用)などLP時代から愛着のある音盤を思い出させてくれる名企画です。タワレコさんの「店にも来て!新品CDを買って!」というそれこそ「NO LIFE・NO MUSIC」の想いが伝わってきます。
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逆に気になるのはHMVさんのBOOKOFF化。最近はかなり中古に力を入れているみたいですね。ニュース記事だと見にくいですが、商品の個別記事に行けば中古の有無がわかります。ニュースでもBOOKOFFの苦戦がわかりますが、HMVさんも?と思う程「本日の中古最新情報」がクラシックトピック欄に1日に2件は入ってきます。もうHMVさんも「最近のお客さんは安ければAMAZONで中古を買われちゃう。お客様も昔より新品にこだわりは無いのだろう」と時代を読み変化したのでしょう。実際私もそういう面は昔に比べありますね。

因みにクラシックのCDを昨年後半にかなりHMVさんに買っていただきましたが、売り手にとってはかなり目利きがいい買取をしてくれるので嬉しい。近くの中古屋さんやましてやBOOKOFF7さんに売ったら10,000円位だろうなと思っていたら、期待の約2.5倍〜3倍で買い取ってくれました。流石に定価以上では引き取ってはくれませんが、廃盤で貴重なものはいい金額を提示してくれる、段ボールも送ってくれるしかなり助かりました。一例を挙げると廉価レーベル ナクソスの戦前録音のセラフィンのヴェルディ レクイエム。購入はナクソスですから2枚組で当然1,500円位だったかな。

これではなく

ジーリのIngemisco(我は嘆く)は未だにこれを凌ぐ演奏は無い。

この板起こし音がいい。生々しい。

普通に考えたら良くて100円、下手すれば「1円です」「こちらはお引き取りできません」と店頭で言われる代物ナクソスですが、今やその入手困難さも考慮に入れてくれているのか定価半額以上の値がついてて驚きました。よほどの貴重なCD以外なら、ヤフオクで売るよりもHMVさんに買ってもらったほうがいいです。ましてやBOOKOFFさんにはもう・・・流石にタワレコ限定商品はHMVさんに買ってもらうのは失礼だと思って、最近のJ-POPのCDと共にBOOKOFFに持って言ったら案の定・・・乃木坂もそんな値段でかとお札1枚にもならなかったです。で、買い物して赤字(笑)
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【SACDハイブリッド】金と銀〜ウィンナ・ワルツ・コンサート<タワーレコード限定>
うーん買ってしまおうかと。ちょっと値段がSACDだと少し高くて。でも多分今日乃木坂のサードアルバムと一緒にネットですがカートに入れそうな気がする。乃木坂のCDを流石に店頭で買うのは恥ずかしいですし・・・

その乃木坂ニュースのヤフトピ コメは批判的コメントがちらほら見られましたが、新品CDを「店頭で」販売するというタワレコさんの強い矜持が感じられ、思わず「タワーレコードさん、頑張れ!」と思う朝でした。


posted by 悩めるクラヲタ人 at 07:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月12日

マッケラスのヤナーチェク集を聴いて


ここ数日、マッケラスとウィーンpoのヤナーチェク作品集を集中的に聴いています。

マイナーなCDですが、作品・演奏・録音が見事なことこの上ない。

まずウィーンpoがよくこんな売れなさそうで、しかもそれほど手慣れていない録音にのったなと思います。しかし流石なもので、マッケラスのヤナーチェク作品への熱意と理解をしっかり受け入れ、全ての曲に集中力を研ぎ澄ませた演奏を繰り広げている。

ブログではいにしえの録音を取り上げることが多いです。優れたレコード・CDは演奏者は勿論のことながら、プロデューサーとエンジニアもしっかりした矜持をもって製作されていた。例えばグラモフォンのディースカウによるシューベルト歌曲大全集、カラヤンなどの手によるウィーン学派の録音集など。

そういった録音からは、売れる・売れないも大事だが、スタジオでしっかり吟味して手をかけ、後生に残る文化遺産を残そう、知られていないだけで素晴らしい作品があることや素晴らしい作曲家がいるのを知らしめようという気概を感じます。上記ヤナーチェクの作品集もそう。今の時代ならば「売れない」の一言で遡上にも上がらないでしょう。しかもスタジオでなんて。

最近の演奏家を軽視して、昔の巨匠・録音はよかったなんて回顧主義なブログにするつもりはないのですが…

ただ最近はライブ録音が当たり前。経費の問題が一番でしょうが、一時はそのライブ感に悪くないなと思っていました。皮肉なことに昔のカラヤン方式と逆転。彼はコンサートの練習のために録音してましたからね。完璧なリハーサルの結果を記録に残し、プログラムにのせる。レコード作れて、入念なリハーサルも出来る一石二鳥。

しかし、最近のライブ録音は「ライブ録音するためのコンサートをしました」的な完璧なCDが多いような気がします。そして、すぐ廃盤。例は挙げませんが、レコード芸術特選でもすぐに忘れ去られること多し。

このマッケラスのヤナーチェク作品集は馬鹿みたいに手がかかっているにも関わらず超廉価。しかしひっそりと長く光を放ち続け、製作30年後に私のようなものに新たな感動を与えてくれる。

「レコード芸術」という言葉の重みについてふと考えてしまいました。
posted by 悩めるクラヲタ人 at 21:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月12日

ワーナーのクリュイタンスBOXについて


クリュイタンスのBOXは仏EMIから発売された廉価ベートーヴェン交響曲全集で音がリフレッシュされ、その後veniasレーベルからもマスターに忠実な廉価BOXが発売されており音質がどうなのか?というのが興味を惹かれる方が多いことでしょう。
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ただネックはモノラル時代からのEMI録音を全部網羅することで65CDとなっており、実売価格が廉価ではありますが10,000円ほどしてしまうので躊躇している方が多いとも思われます。私もクリック前に「本当にいいのか?今までEMIのリマスターという言葉にどれだけ煮え湯を飲まされてきたか覚えているか?」と自分自身に何度も問いかけた次第。

しかし、商品説明の「Disc1〜4のみ、アーカイブに残された最良のSPより、24bit/96kHz リマスター、他(Disc5〜65)は、オリジナル・マスターテープより、24bit/96kHzリマスター が行われており、初回のみの限定生産盤となります!」という魔力に勝てず購入。果たして・・・

タワーレコードで大体10,000円で買えます。
Andre Cluytens - The Complete Orchestral & Concerto Recordings<限定盤>


これはクリュイタンスという指揮者が大きく見直されるBOXであることは間違いありません。音質については、ヴェールが一枚剥がれたといっても過言では無い。著名なパリ音楽院管弦楽団とのラヴェルは勿論のこと、ドビュッシーもここまでオーケストラのカラーを生かした色彩感溢れる演奏だったとは思いませんでした。

ラヴェルもドビュッシーも同曲異盤と結構聴き比べをしました。主にモントゥーとブーレーズとの比較。モントゥーの演奏が太い筆でしっかりとシンフォニックに描き、ブーレーズがまるで方眼紙の上に点描していくような演奏に対し、クリュイタンスのそれは良質な画用紙の上に水彩絵の具で紙の良さを生かしながら滲み(ぼかしかな)も加え乍ら印象派ならではの彩りを加えています。

両作曲家の作品はフレーズ変わり目の休止が多いですが、ブーレーズは完全にパウゼが「空白」で時が止まる透明な間に対し、モントゥーの場合は前後の表情変化のための間となる「空間」であり、クリュイタンスは紙の良さを残すための間で「残り香」がある。ブーレーズの演奏は素晴らしい演奏ではあるものの、あまりにも「まるで時計仕掛けのように精巧」なオーケストレーションをそれこそ精巧に見せ過ぎ、少し余白や曖昧さなど印象派ならではの部分に欠けると気付かせてもくれました。

有名なベートーヴェンの交響曲全集も仏EMI盤やveniasのBOXよりも高域が目立たず、低弦の響きが深くなったと思います。ラテン的な名演と言われますが、ちょっと印象が変わりました。veniasレーベルは音源の出所が不明ですが、恐らく著作隣接権が切れた音源で発売されているCDの中から一番優れたリマスターの音源を集めたものではないかと、クナッパーツブッシュBOXの第3弾で気づきました。

クナのBOX第3弾も優れたBOXですが、これだけ多い枚数のため選別が甘くなったのか他にいい音質のものもありましたし、有名なミュンヘンpoとのブルックナー 交響曲第8番はユニバーサルが復刻した音のような気がします。ビクター音源の方がいい音質にも関わらず。ウィーンpoとの同曲ライブは、altus復刻の方が明らかにいい音でした。 後目立ったのは、バイエルン国立歌劇場との1955年のワルツコンサート集もアーチペルの廉価CDの方が圧倒的に音が良かった。

因みにニーベルングの指環 1956-1958年BOXはいい出来です。

話がそれましたがこのクリュイタンスBOXのリマスタリングは恐らく、日本ワーナーが独自企画で今月SACDシングルレイヤーで新規リマスター(おいおい何度もだ、その謳い文句)と謳うシリーズのマスター流用と思われます。フルトヴェングラーのSACDシリーズの時は輸入盤は後発でしたが、今回は全録音集ということで先打ちして発売してきたのでしょう。

こんな値段で誰が買う?今まで新リマスターといいながら、元音源まで遡ってませんでしたと声高らかに言っているようなものだ。

今まであまり注目されていなかったフランス国立管弦楽団との第1回ラヴェル録音集もモノラルですがいい音質で優れた演奏ですパリ音楽院管弦楽団じゃないから・・・と先入観がありましたが、この頃のフランスオケは似たような音の癖があったんだなぁと気付かせてくれます。クリュイタンスだからかもしれませんが、木管楽器やトランペット・ホルンはパリ音楽院管弦楽団と同じようなビブラートがかかっています。弦楽器の軽く甘いポルタメントも同様。


録音時期によっては初期ステレオ録音よりもいい録音があります。モノラル最終期(EMIのモノラル最終期は1958年)に録音されたパリ音楽院管弦楽団との「展覧会の絵」など低音感は、彼らのステレオ録音集よりも良かったです。

優れた演奏に関してはまた個別にどこかで書くでしょうが、先日書いたマルグリット・ロンとのショパンの協奏曲、ソロモン・カットナーとのベートーヴェンの協奏曲など掘り出し物も多し。

不運のピアニスト ソロモン。ブリティッシュ・ピアニズムを体現する人としては、カーゾンよりもこちらの方が上だと思います。

管弦楽曲だとシャブリエ「スペイン」。粋でいなせな音の洪水。宝石箱?(笑)ギレリスとの協奏曲録音はピアノがあれで外れでしたが・・・
完全限定盤なので躊躇している方は、日本盤SACD3枚買うよりはいいかもと購入をお薦めします。2組買っておけば、1セットは2年後位にヤフオクで高く売れもとは取れるかもしれませんよ。このセットでクリュイタンスが再評価されることを願います。レコード芸術が特集で分析やってくれればいいのに!

posted by 悩めるクラヲタ人 at 19:30| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする