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2017年07月21日

プロコフィエフ ヴァイオリン協奏曲第2番 ムローヴァ&プレヴィン/ロイヤルpo 1988年録音


今日は好きな曲を名演奏で名録音のものを。

プロコフィエフ ヴァイオリン協奏曲第2番
ヴァイオリン:ヴィクトリア・ムローヴァ
指揮:アンドレ・プレヴィン
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
1988年 ロンドンでのスタジオ録音

(カップリングはショスタコーヴィチの協奏曲第1番。こちらも素晴らしい)



私の好きなヴァイオリン協奏曲の一つです。それほどコンサートで取り上げられませんし、録音も第1番の方が多いような気がします。プロコフィエフというとグロテスクな曲のイメージ(実際ヴァイオリン協奏曲第1番は少し前衛的)かもしれませんが。この協奏曲は技巧的には高度なものが必要とされますが、旋律はロシア民謡やスペイン的な旋律を取り入れており、伝統的なスタイルで聴き易い曲です。

第3楽章のロンドの旋律の良さ、終曲部の高い演奏効果を考えれば、もっと評価されてもと思います。ハイフェッツが愛奏していた協奏曲でもあります。

ヤンセンは私はあまり好きなヴァイオリニストではありませんが。

さて演奏ですが若きムローヴァがすっきりとメロディアスに演奏しており、ヴァイオリンの美音と打楽器的な鳴らし方ともに優れています。それに加え特筆すべきはプレヴィンの伴奏。本当にチョン・キョンファとのシベリウスなどもそうですが、プレヴィンは伴奏が上手い。第3楽章のヴァイオリンとの音量バランス、この楽章で特徴的な大太鼓とティンパニの鳴らし方と絶妙なタイミングでの強打。

もう少しダイナミックでもと思う部分もありますが、その代り何度も繰り返し聴きたくなるかっぱえびせん的演奏です。正直、この演奏を聴いて満足してしまい、他のCDを探そうとしていないのも事実。
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あまり容姿のことは言いたくないのですが、しかしムローヴァは美しい。

そして、やけに録音がいいなと昔から思っていて今回このブログを書くついでに調べたら、プロデューサーが内田光子も尊敬する名プロデューサーのエリック・スミス。栄光のDECCA時代からの活躍している人です。父親は名指揮者イッセルシュテット。それはいい録音なわけだ。曲の良さをちゃんと理解して録音されている。エンジニアも有名なヘルヴェクだった。

このコンビの演奏ではないですが、聴いてみてください。さて、誰の演奏でしょう。

因みに私の好きな演奏家ではないので、今後このヴァイオリニストを取り上げることはないでしょうが、この曲に興味を持ったのはこのライブCDからでした。指揮者は後に地味な巨匠になりました。

これをきっかけにこの曲の良さ、面白さを多くの方に知ってもらえればと思います。

タグ:優秀録音
posted by 悩めるクラヲタ人 at 23:20| Comment(0) | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月13日

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲 シェリング&イッセルシュテット/ロンドンso 1965年録音


クリュイタンスとオイストラフの名盤を聴いても、やはりシェリングがいいと再認識です。リマスタリングでオイストラフ盤も個人的にはだいぶ失地回復しましたが。

3大ヴァイオリン協奏曲と言えばベートーヴェン・ブラームス・メンデルスゾーン。ブラームスは確かにと思うのですが、他の二つはより優れたものが?と思うのですが、ベートーヴェンをこうして改めて優れた演奏で聴くと、やはり素晴らしい名曲ですね。

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シェリングにはハイティンクとの再録音もありますが、私は旧録音派。何度聴いても驚くのは、こんなにいい録音だったかということと、イッセルシュテットの指揮の懐深さ。家にはチョン・キョンファ盤、ハイフェッツ盤などがありますが、ヴァイオリンとオーケストラが「有機的に」がっぷり四つに組み合っているという理由でこのCDを手にとります。

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲ニ長調
ヴァイオリン:ヘンリク・シェリング
指揮:ハンス・シュミット=イッセルシュテット
ロンドン交響楽団
1965年 録音
録音 4.35点  演奏 4.65点


安いし、安定供給されていることが嬉しい名盤。


この年にフィリップスでこのバランスのいい録音をするのは誰の手によるものなのだろうと調べましたが不明。フォルカー・シュトラウスのような気がするのですが。重心低く非常に細部が明瞭に見える録音です。

最新録音と比べてはいけませんが、程よく残響があり情報量が多い。不満な点はレンジが上に高くなくヴァイオリンが少し遠く、そして細目に聴こえてしまう位。全体的な雰囲気を良く捉えている。この名演には録音が一役買っている。





シェリングのヴァイオリンについてはいつも通りの隙のない演奏。と書くと面白くない演奏の様ですが、自然体で流すだけで凛とした佇まいを感じさせ、この曲を本当に堪能させてくれるヴァイオリンです。正直、テレビでよくこの曲の演奏を見ますが、満足した試しがない。

なのでやはり曲が面白くないのか?と何度も思ってしまうわけですが、このシェリングを聴くと違うことがわかります。良く聴くと流しているだけではないこともわかります。絶妙かつ自然に違和感を感じさせないように音色変化をつけて単調になりがちな部分を補っています。
カデンツァは第1楽章がヨアヒム、第3楽章がフレッシュのものを使用しています。


貴重なシェリングのこの曲の演奏風景。

この名演奏の立役者はイッセルシュテットかもしれません。充実の伴奏。ロンドン交響楽団とは思えない渋みのある響き。ティンパニは決して強く叩かれているわけではないのですが、冒頭4連打から実にいいバランスで叩かれていて、良いアクセントがついています。そしてしっかりとヴィオラ・チェロなどの内声部の柔かく厚みがある音をベースに、少し明るめの木管・金管楽器が強すぎず弱すぎない絶妙なバランス。

全ての音が有機的に響きます。第2楽章の弦楽器のさざ波のような序奏も仄かに香るような音で、優しく包まれるような感覚に。ホルン・木管楽器が優しく答える中、シェリングがまっすぐな音で斬り込んで来るところは本当にいいですね。全楽章通じて録音にもう少しレンジが広く解像度があればと思うところもありますが、この少しぼやけたアナログ的な感じが逆にいいのかもしれません。


快刀乱麻を断つハイフェッツの演奏。

第3楽章になるとやはり強奏部で録音がもう少しと思いますが、この値段と年代考えれば文句は言えない。しかしシェリングの歌回しの上手さが光ります。良く伸びる高音のヴィブラート・・・イッセルシュテットともども格調高く模範的。

オーケストレーション的にあまり鳴らない印象の第3楽章ですが、この演奏では十分に鳴っています。オーケストラ全体に目が行き届いておりバランス良く鳴り、第1楽章と違いここぞという時にはティンパニが強めに叩かれているのが印象的です。

イッセルシュテットはウィーンpoがステレオで取り組んだ初めてのベートーヴェン交響曲全集の指揮者ですが、このロンドンsoと演奏したらさらにいい演奏になったような気がします。イッセルシュテットは地味で手堅い印象が根強いですが、残されたライブ録音を聴くとライブでは別人のように燃える人でもあったみたいですね。有名なヌヴーとのブラームスのヴァイオリン協奏曲では熱くなっています。

これです。

カップリングのロマンスもただただ聴き惚れてしまう。初期アナログ盤だったら音質もさぞかしと久しぶりに悪魔の声が耳元で囁くような名盤でした。

最近の録音ならレーピンとムーティかな。伴奏は万全ですが、レーピンはもうちょっとかな。まぁでも、
おまけでアルゲリッチとのクロイツェルが聴けるから。


タグ:優秀録音
posted by 悩めるクラヲタ人 at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月02日

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 アルゲリッチ&コンドラシン/バイエルンrso 1980年ライブ


昔N響アワーの冒頭でも使われていましたし、冒頭の強烈なホルンの旋律を聴いたことが無い人はいないでしょう。冒頭のホルンだけでなく非常にアグレッシブな第1楽章、一転メロディアスな第2楽章、演奏効果が高く凡庸な演奏でない限り興奮させられる第3楽章とすべての楽章が優れているのも人気がある理由です。

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これを限りなく攻撃的かつ妖艶な演奏で聴きましょうと。若き日のアルゲリッチの風貌には誘うような危険な匂いが漂っています。

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番変ロ短調
ピアノ;マルタ・アルゲリッチ
指揮:キリル・コンドラシン
バイエルン放送交響楽団
1980年 ライブ
録音 4.35点  演奏  4.65点




まぁ聴いてくださいの一言で終わってしまう位の演奏です。即興的で砂埃たつような程熱気の込められた演奏。でありながら、美しい場面も頻出する演奏です。チャイコフスキーのピアノ協奏曲と言えばアルゲリッチかクライバーンか位の代名詞的演奏です。最近は誰の演奏がいいのでしょうか?ユジャ・ワンに合いそうな曲ですが・・・(youtubeにありましたが、指揮者とミスマッチ)


そんなこと書いたら、ホロヴィッツが黙ってないでしょうね。若い頃はホロヴィッツも良く演奏していました。どれも狂気の演奏ばかりです。

アルゲリッチの同曲異演は数多いですが、個人的にはコンドラシン盤が一番好きです。録音は後のアバドとベルリンpoとのライブの方が良いですが、アルゲリッチの気分とノリはこちらの方が断然いい。LP時代は音が悪い(音が引っ込んで聴こえる)ことで敬遠されていた演奏ですが、CDになってから随分と音が良くなり、個人的には復権。それでも少しオフ気味の録音ですが、音の芯は明確になりました。また当時まだ独特の音色があったバイエルン放送交響楽団の渋い音色は聴きとれると思います。

アルゲリッチも見事ですが、この後すぐに亡くなってしまうコンドラシンの指揮がまた見事。アルゲリッチの喧嘩を買うような伴奏ですが、第2楽章のポエジーな場面では寄り添い合うかのよう。第3楽章のティンパニで再度挑みかかりますが(笑)アバドの伴奏はアルゲリッチについていく感じですが、コンドラシンは受けて立つ感じで詩情あふれる旋律ではなだめるように歌い、激しい場面では互いに譲りません。第3楽章最後のティンパニ1発と最後の和音の音はオフな録音にも関わらずスピーカーから突き抜けてくるほどの迫力。

アルゲリッチももう流石にこんな演奏はしないでしょうね。まずついていける指揮者がいない。アバドも鬼籍に入ってしまいましたし。

アルゲリッチも室内楽をやるようになってから、相手への配慮を重要視するようになりましたから。ギトリスのようなついていける相手以外には(笑)
(と思ったら2014年にルガーノで弾いたyoutube音源があった、変わらないですねぇ。より詩情がまし、指揮者に配慮するようになってます。指揮者はちょっと・・・でしたが)

posted by 悩めるクラヲタ人 at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする