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2017年05月26日

ワーグナー 管弦楽曲集 クナッパーツブッシュ/ミュンヘンpo 1962年録音


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クナッパーツブッシュのジークフリート牧歌を聴きたくなりました。カラヤンかレーグナーか・・・しかし結局、クナッパーツブッシュがスタジオ録音で残したワーグナー管弦楽曲集2枚を聴くことになってしまいました。この演奏を聴くと、現代ワーグナー指揮者として評判のよいバレンボイムやティーレマンもまだまだと感じてしまいます。

ワーグナー 管弦楽曲集 1・2
指揮:ハンス・クナッパーツブッシュ
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
1962年 スタジオ録音
録音 4.20点   演奏  4.70点



AMAZONリンクですが、タワーレコードがTOWER RECORDS PREMIUM CLASSICSで復活させたCDです。タワーレコードのクナッパーツブッシュ名復刻は下記から。1,200円+税で、ルビジウム・クロック・カッティング仕様で安定供給は本当に助かる。元音源は定評のあるVicter復刻音源らのリマスターです。
ワーグナー: 管弦楽曲集 1<タワーレコード限定>
ワーグナー: 管弦楽曲集 2<タワーレコード限定>

この録音はブルックナー 交響曲第8番とともにセッション録音されたものです。バヴァリア・スタジオはデット。その代わり、クナッパーツブッシュが紡ぎだす直接音が聴けるのはうれしい限り。彷徨えるレーベル ウェストミンスターですので、これほどの名盤にもかかわらずブルックナー同様廃盤・再発が繰り返されています。ブルックナーとワーグナーの一部はユニバーサルで一時発売されましたがすぐに廃盤。タワーレコードさんのおかげでようやく安定供給が続いている状態です。

2枚のCDに録音されているのは
【1】
1 楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》 第1幕への前奏曲
2 歌劇《タンホイザー》 序曲
3 楽劇《トリスタンとイゾルデ》 第1幕への前奏曲と〈愛の死〉
4 舞台神聖祝典劇《パルジファル》 第1幕への前奏曲
【2】
1 歌劇《リエンツィ》序曲
2 歌劇《さまよえるオランダ人》序曲
3 ジークフリート牧歌
4 歌劇《ローエングリン》第1幕への前奏曲
の8曲。すべてが腰の据わった、そして金管楽器の迫力が凄まじい演奏です。金管楽器がすごい音で鳴り響きますが、絶叫ではなくそれでも余裕を感じさせる音なのがクナ・マジックです。


特にオーケストラの鳴りが素晴らしいのは、マイスタージンガー前奏曲とタンホイザー序曲。地響きのような音だったというクナの音一端は感じ取れます。タンホイザー序曲の最後のホルンの咆哮は各所で賞賛されていますので割愛。マイスタージンガー前奏曲は意外と速いテンポですが、徐々にゆっくりいつものクナ・テンポになります。中間部の悠々としたチェロの歌とヴァイオリンの掛け合い、踏みしめ噛み締めるように進む終結部が他の追随を許しません。

これは1960年 バイロイトでのライブ録音のマイスタージンガー前奏曲。1963年に北ドイツ放送交響楽団と演奏したライブ録音の演奏はさらに遅いテンポでやりきった爆演。一時タワーさんで出ていましたが廃盤。




映像でも残っている「トリスタン」はウィーンpoとの演奏のほうがいいですが、歌無しでオーケストラのみを聴くのであればこちらのほうがいい。得意の「パルジファル」は神々しいですが、デットな録音のためやはりバイロイトのピットの響きがやや恋しくなります。「リエンツィ」「オランダ人」両序曲は通常の指揮者であればテンポアップする部分も落ち着いて演奏されています。他の指揮者の演奏がせこせこして感じる。


これはクナがロンドンpoと残した珍しい組み合わせのローエングリン 第3幕への前奏曲。

「ジークフリート牧歌」は、なんとも愛情に満ちた演奏。カラヤン晩年のライブ演奏は人工美の極致ですが、人間的な暖かい包容力に満ちているのはこちら。2階から階段で降りてくるワーグナー最愛の妻コジマが聴いて喜ぶのはどちらでしょうか?そして「ローエングリン」前奏曲の天から振ってくるような弦楽器の美しい響き。ワーグナー初期の作品にも関わらず、パルジファルのような神々しさが感じられる演奏です。慈愛に満ちた演奏で、デットな響きもここでは気にならない。

これも珍しい組み合わせで、クナとスイス・ロマンド管弦楽団の演奏でローエングリン第1幕への前奏曲。後年と変わらぬ素晴らしい演奏。アンセルメのオーケストラとは思えない。

このブログは時間に限りがあるのでオペラはなかなか取り上げられないのですが、音質と簡単なレビューくらいは書こうかと。本当はクナの「指輪」(1956,1957,1958)をゆっくり聴いて取り上げたいのですが。

veniasのBOXはいい音質で良心的な価格。すばらしい。

クナッパーツブッシュにはまった方は下記から。「ウィーンの休日」でえぇぇと思い、ブラームスで深い音に唸り、ポピュラーコンサートでどっぷりクナにはまるでしょう(笑)
“VINTAGE COLLECTION +plus”特別編 没後50年「ハンス・クナッパーツブッシュの芸術」Vol.1
VINTAGE COLLECTION+plus特別編〜没後50年ハンス・クナッパーツブッシュの芸術Vol.2

関連記事
・【mp3音源付】クナッパーツブッシュのブラームス 交響曲第4番 ケルン放送交響楽団 1953年ライブ
・「クナとVPOによるポピュラーコンサート」クナッパーツブッシュ/ウィーン・フィル 1960年録音
・ワーグナー 楽劇「ワルキューレ」から終幕のアリア ロンドン&クナッパーツブッシュ/ウィーンpo
・ブルックナー 交響曲第8番 クナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィル 1963年スタジオ録音とライブ録音
posted by 悩めるクラヲタ人 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月24日

【mp3音源付き】ベルリオーズ 「ファウストの劫罰」から”妖精の踊り” メンゲルベルク/ACO


少し曇りがちでもやもやの朝にウィレム・メンゲルベルクの甘い演奏です。ベルリオーズの小品から。ルリオーズの劇音楽「ファウストの劫罰」は、全曲を聴くのは私にとって劫罰のようなもので、主に聴くのはその中で有名な「ラコッツィ行進曲」「妖精の踊り」「鬼火のメヌエット」位です。

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ウィレム・メンゲルベルク(1871-1951) オランダの名指揮者。もうお若いクラシックファンには名前も知られていないかもしれません。

ベルリオーズ 劇音楽「ファウストの劫罰」から
”妖精の踊り”
指揮:ウィレム・メンゲルベルク
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団


veniasのBOXです。このBOXに関しては貴重な録音の復活と整った音質の音源が揃っています。
タワーレコードさんだと、9,910円でもうすぐ在庫無しになることでしょう。ポイント還元などをうまく利用すればAMAZONより実質安く入手できるのかも
Willem Mengelberg The Collection - 1922-1944 Recordings


さて「妖精の踊り」は2分少々の小曲ですが、ヴァイオリンのメロディアスな旋律で耳に優しい曲です。普通に演奏しても美しく、また楽しい曲ですが、メンゲルベルクが料理するとここに陶酔的な要素が加わります。
スタジオ録音とライブ録音の2種類が残されています。私が最初に聴いたのは、ライブ録音のCDでしたが、うっかり売ってしまい、その後血眼になってその音源を探すことになった因縁があります。(10枚のセットBOXの中に見つけ、セット毎買う羽目になりましたが・・・)KING盤の方が音は良かったな。

それが、1943年3月に演奏されたこの演奏。終曲部の再現主題が絹のように美しいアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団のヴァイオリンがポルタメント付でppで演奏される部分が忘れられなかったのです。この頃のACOのヴァイオリンの響きは本当に素晴らしい・・・


その演奏を探している間に出会ったのが、1942年のスタジオ録音。音はこちらのほうがいいと言ってもSP録音ですから・・・でもこちらのほうがポルタメントは最初から徹底的。こちらは曲頭の旋律から全開です。今ではこちらのほうがいいかな。ほぼ同じ時期の演奏なのに、ポルタメントのかかる位置・かけ方などが微妙に違うことに驚き。こんな小曲にも何度も楽譜に目を通し、解釈の見直しを図っていたことの証明です。


2分間があっという間にすぎます。単盤で購入ならAMAZONのmp3ダウンロードで十分かもしれません。他の有名な2曲もどちらの演奏でも同時に収録しています。リストの「前奏曲」も入っていますが、これも名演なので安いしお得。


メンゲルベルクのCDで一番有名なバッハのマタイ受難曲は、このようなスタイルが2時間以上続きます(笑)第1曲目から凄いテンポの変化で椅子から転げ落ちそうになります。またどこかで取り上げますが、ツボにはまった曲(第47曲)は独唱およびヴァイオリンソロは涙なしでは聴けないし、実際に会場の啜り泣きまで録音されています。
下記は「マタイ受難曲」のタワーさん限定販売へのリンクです。安定供給してね。
メンゲルベルク/ACO バッハ: マタイ受難曲 (全曲)<タワーレコード限定>

ベートーヴェンの交響曲全集もLPアナログマスターまで遡って蘇らせてくれています。ただ、veniasのBOXには幻の「英雄」ライブが入っているので、今となっては存在感が薄れてしまいました。ただメンゲルベルクを取り上げたタワーさんの英断と目利きの良さには頭が上がらない。
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ベートーヴェン: 交響曲全集, 歌劇「フィデリオ」序曲<タワーレコード限定>

数少ない彼の映像。一挙手一投足に即座に反応する指揮者とオケの関係性。

バッハの有名な「エアー」もニューヨークpo盤とACO盤では「妖精の踊り」と同じように微妙に違います。こちらは閑寂でありながらも耽美的。こちらについては、別記事がありますので、よろしければご覧下さい。
過去記事
・バッハ 管弦楽組曲第3番より「G線上のアリア」 メンゲルベルクの2種の録音


posted by 悩めるクラヲタ人 at 08:29| Comment(0) | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月22日

ドビュッシー 「牧神の午後への前奏曲」 デュトワ/モントリオールso 1989年録音


暑くなってきました。じめじめして嫌な感じ。少し涼しく感じてきた夜。そんな時間を少しでも涼しくと、冒頭の拍子・調性も不明確なフルートの旋律から始まる、アンニュイなドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」を聴いています。大音量で聴いていると、本当に夢うつつ状態になります。
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涼し気な写真ですね・・・

ドビュッシー 「牧神の午後への前奏曲」
指揮:シャルル・デュトワ
モントリオール交響楽団
1989年 スタジオ録音
録音 4.50点  演奏 4.55点


色彩豊かで外れが無いデュトワのドビュッシー録音。
限定盤のデュトワBOXに触手も伸びそう…
Dutoit - タワーレコード The Montreal Years<限定盤>

録音が優秀でラヴェル・ドビュッシーを得意としていたためアンセルメと比較され、同じDECCAから出てきたこともあり、アンセルメと同じで「作られた名演奏」と当初は言われましたが、こちらの場合は来日して逆にそのイメージを覆しました。デュトワは本当の魔術師でした。

その後も音の引き出しを増やしながら、現在でも活躍中です。NHK交響楽団も彼が指揮すると、音色が一変してしまうから不思議です。NHK交響楽団の常任指揮者を務めていたときには、ドイツ系もレパートリーに組み入れ、デュトワの違う一面も見れてよかったです。(R・シュトラウスの「エレクトラ」は凄かった)

うーん、指を悩ませるデュトワのBOX・・・・負けない。
カナダのオーケストラからよくこんな音が引き出せるな・・・と嘆息するような演奏です。録音の良さもあいまり、最初のフルートの音から違う世界に連れて行かれます。フルートは主席のティモシー・ハッチンソン。

その後、くすんだ音色のフルートの妙技は続き、そこに魅惑的なハープ、この世の美しさとは思えないような遠くで鳴り響くトライアングルが加わります。機能的だけでないアンサンブルの良さが絶品です。5:14位からの急に広がる世界観の描写はどう表現したらよいのか・・・よく一地方楽団をこんなレベルまで育て上げることができるものです。


youtubeで「dutoit Prélude faune」と探せば、この演奏は出てきますが載せたくないので。彼がラヴェルとドビュッシーの演奏について語るインタビュー動画です。


プレートルの演奏ですね。毛色は違いますが、いい演奏です。デュトワと比べると、ちょっと五月蝿いかな。現世の響きで留まっています。

家の棚にブーレーズやモントゥーの演奏もあるので、聴き比べましたがモントゥーの骨太ながら時が止まるような瞬間を与えてくれる演奏も見事。音色の変化と音の出し入れが流石です。
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モントゥー PHILIPS名演集成<タワーレコード限定>
タワーさんのBOXの方がリマスタリングも含めお得です。
渾身のブラームスの第2も素晴らしい。



パユの演奏だと贅沢ですが明晰で美しすぎる。儚い眩さというかフェルメールの絵のような光の粒子感が欲しい。
ハイレゾ音源だとマルティノンがお薦めです。いかにもFranceですね。


posted by 悩めるクラヲタ人 at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする