中高年の健康管理には「サントリー健康食品オンラインショップ」

2018年05月30日

ブルックナー 交響曲第7番 シューリヒト/ハーグpoおよびベルリンpo 1964年録音


長らく書きたいと思っていたシューリヒトのブルックナーの交響曲第7番について。当時、会員制だったコンサート・ホール・ソサイエティへのハーグpo(正式名称としてはハーグ・レジデンティ管弦楽団)との録音は、評論家 宇野氏によって長らくこの曲の名盤として君臨していました。
20150413_3b18a4.jpg
が・・・ステレオ録音としては貧弱でセンスの悪い録音とハーグpoの拙さが有名な録音でもありました。「これが第8番や第9番のようにウィーンpoとの録音だったら、さぞかし・・・」と誰もが思い続けいた。私もシューリヒトのブルックナーなら第7がスタイル的にも一番合っていると思うので。20世紀後半に同系統のヴァントの名盤が発売されてからは影が薄くなったなぁと思っていたら、同年ザルツブルク音楽祭でのベルリンpoとのライブ録音が残っていて、それとともに再び陽の当たるCDになりました。

ブルックナー 交響曲第7番ホ長調
指揮:カール・シューリヒト
ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団
(ハーグ・レジデンティ管弦楽団)
1964年9月 スタジオ録音
録音  3.90点  演奏  4.50点


DENONやタワーから出ている通常CDよりかは、このBOXのリマスタリングの方が私は好き。

録音に関してはしっかりとしたステレオ録音ですが、ダイナミックレンジは狭く強奏時に混濁する・マイクセッティングが悪く弦楽器と管楽器のバランスが悪いなど問題が多い。何度もリマスタリングされていますが、リマスタリングされ昔に比べかなり改善され明晰になったものの、ハーグpoの拙さと録音のバランスの悪さが余計に露呈する結果に・・・タワーレコードからSACDで発売されていますが、私は流石に食指が動きません。


ヨッフムとウィーンpoの7番の演奏記録。珍しいコンビですね。





演奏に関しては素晴らしい演奏だけど「未だに録音とオーケストラに不満が残るが、シューリヒトとハーグpoの録音を超えるものはない」と言われるほどまでではないかとずっと思っていました。統率された弦楽器の歌心は優れた演奏ですが、良くも悪くもローカルな音色の残る金管・木管楽器は肝心のところでパワーとスタミナ不足で荒れ気味すし、この曲でダイナミックレンジが狭い録音(どんなマイクのセッティングだったのかわからぬ・・)なのは致命的。しかしながら、管楽器が控えめな第2楽章(クライマックスではへなーとなりますが)と優れた造型の第3楽章には強く魅かれます。如何せん、第1楽章と第4楽章が録音のせいで神々しさが物足りない。

top.jpg
ハーグpo名誉のために言っておけば、この頃のハーグpoはそこまで悪いローカル・オーケストラではないはずだったということ。恐らくこの録音当時のコンサートマスターは後にアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートマスターとなったテオ・オロフが務めていました。この録音で彼が弾いていたかまではわかりませんが。1960年まではこれまたACOにヨッフムの直談判によって引き抜かれた名コンサートマスターのヘルマン・クレッバースとダブル・コンマスでした。まだパリ・オペラ座管弦楽団と録音されていなくて良かったと思うべきです。なのでよく弦楽器に耳を欹てると、そこまで悪くはない。

この録音の1か月前にシューリヒトはベルリンpoとザルツブルク音楽祭に出演し、モーツァルトの「プラハ」とともにこの曲を演奏しており、幸いにも録音が残っていました。不幸にもモノラル録音ですが・・・
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1964年8月 ライブ録音
録音  3.65点  演奏  4.60点


プラハについては、過去記事を↓
モーツァルト 交響曲第38番「プラハ」 シューリヒト/ベルリンpo 1964年ライブ

流石にベルリンpo。演奏に関してはごりっとした低音と優れたストリングスで、ハーグpoとの演奏で不満だった点がだいぶ解消されています。第1楽章、第2楽章の厳粛な響きは圧倒的です。ぐっと心を惹きつけられます。突き抜けるような弦楽器群の音色とアンサンブルも素晴らしい。基本的な解釈は当然変わりありませんが、意外にもライブの方が少しテンポが抑えられている気がします。録音に関しては、良質なモノラル録音ですがもう少し響きが残っていた方がなぁという不満が残ります。その代りにオンマイク気味の録音で各セクションの分離は良いのでここは良し悪し。


このコンビはSP時代にスタジオ録音しています。基本的な解釈が変わらないのは凄い。チリパチノイズさえなければ一番いい記録かも。

第3楽章と第4楽章もこれがステレオ録音であればさぞかしと本当に思う程、修羅の如く暴れ狂いそうなベルリンpoと上手く統率しています。ベートーヴェンの録音でもそうですが、シューリヒトのスケルツォ楽章には本当に外れがない。キビキビしている中に木管楽器の浮き立たせなどの名人芸が光ります。そこにベルリンpoの分厚い響きが加われば鬼に金棒。「ゴリラッタ・ゴリラッタ」と始まる第3楽章の常にごりっとした感じは理想的。明と暗の切り替えの妙と言ったら。また総奏の時に混濁しない。第4楽章は少し響きがデットなのでタイト過ぎるかなとも思いますが、この記録が残っていたことには本当に感謝。

1950年代後半にパリ音楽院管弦楽団とベートーヴェン交響曲全集を残していますが、ベルリンpoとだったらどのような演奏になっただろうと思わせる名演です。今でもクリュイタンスとシューリヒトと指揮者は反対だろうと論争の消えることの無いEMIの2種のベートーヴェン交響曲全集。

一時は私もそう思いましたが、ベルリンpoではあのようにシューリヒトも好きなように振れなかっただろうと肯定派です。録音にかんしては残念感が残ります。ステレオでクリュイタンス音質だったらというたらればが。

しかし、シューリヒトに関してもクナッパーツブッシュにしてもブルックナーの第7番に関しては録音運が良くない。昔はブルックナーの第7番はクナッパーツブッシュの十八番という記述がありましたが、今となっては第8番の方が十八番で第7はそんなに振って無かったことが判明。これはやはり吉田秀和さんの有名な評論の影響が長く尾を引いたデマでしたね。


ブルックナーの交響曲第7番は不思議と名盤に恵まれないなぁと思っていた曲ですが、当分は総合点でヴァントとベルリンpoの録音を超えるものは出ないと思われます。
ラベル:シューリヒト
posted by 悩めるクラヲタ人 at 04:38| Comment(0) | ブルックナーの交響曲名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月18日

ハイレゾで聴く ブルックナー 交響曲第8番 朝比奈隆/大阪フィルの1994年ライブ


発売当時、故宇野功芳氏が「クナッパーツブッシュとシューリヒトと並ぶ名演がようやく出てきた。朝比奈にとっても記念碑的な名演」と褒めちぎった朝比奈隆と大フィルの1994年サントリーホールでのライブ録音。演奏評も非常によく、レコード芸術でも特選になっていました。その後、ヴァント盤や朝比奈自身の2001年ライブ録音も出てかなり影が薄くなった感があります。もうこの日本人によるブルックナーの演奏の中で記念碑的に優れた演奏会について改めて語られることは無いでしょう。検索してもあまり出てこないし。
41iSDloJXJL.jpg
しかし、自分でもどれだけブルックナーの第8番が好きなんだと思う程、棚の中にこの曲の異盤があります。なので、この演奏のCDも他盤に比べ録音ももやっとしていて「もういいか」と一時手放しました。素晴らしい演奏だけど、マタチッチ/N響盤と一緒でコンサートの想い出としてとしての価値の方が高いと思って。演奏終了後は15分も拍手が鳴りやまなかった演奏会で、それもCDには録音されています。ただハイレゾ音源で廉価で出ているのでリセットした心でもう一度聴いてみるかとなった次第です。

ブルックナー 交響曲第8番ハ短調
指揮:朝比奈隆
大阪フィルハーモニー交響楽団
1994年 サントリーホールでのライブ録音
録音 4.40点  演奏 4.50点


ハイブリッドSACDよりも、e-onkyoサイトで1990年前半に録音したキャニオンのブルックナー録音が96kHz24bitで常時1曲1,296円でダウンロードでき、その方がお薦め。
96kHz24bit 朝比奈 隆 ブルックナー交響曲全集G 交響曲第8番(1994年ライブ)


さて久しぶりに聴きましたが、ハイレゾ・リマスター効果で音質は良くなっている。もともとコンサートホールで聴くような広がりのある録音でしたが、ヴァイオリンが良く伸びヴィオラとチェロの響きも明瞭で深くなり、こんなにいい演奏会だったのかと見直しました。会場ノイズや譜めくりの音、あと気合の入った朝比奈の唸り声がよく聴こえます。

演奏ですが第1楽章から朝比奈と大阪フィルの面々並々ならぬ気合が感じられる名演です。サントリーホールでの演奏も慣れてきたのか、力技で押すような感じでは無くそのホールの響きを生かした演奏だと思います。後年の2001年録音よりもオーケストラの技術はまだまだと思います。ただ録音方式の加減もあり美しさはこちらの方に惹かれる。第1楽章のカタストロフィ前のチェロの響きなども美しい。その後のカタストロフィでは第4楽章まで力を貯める感じの少しソフトタッチ。最後の弦楽器のアルコとピチカートの終わりは大きめで深い。
音。

ブロムシュテットさんは本当に今でもお元気でいらっしゃる。ベルリンpoとの演奏。

第2楽章もまだ力を貯めているというか、8分の力で淡々と進める。結果いつもの大阪フィルの雑味感が少し薄れていい方向に作用しています。マイク位置のせいでもあるのでしょうが、金管が突出せずにマイルド感がある。そしてそれが全て良い方向になるのが第3楽章アダージョ。弦楽器群の調子が本当にいい。ハイレゾになったせいかヴァイオリンを支えるヴィオラとチェロの伴奏型がクッキリと聴こえ非常に立体的な響きで、ステージから「音楽が立ち上る」という言葉が相応しい。気合いが空回りせず、人懐っこさも感じさせるチェロの音色が素晴らしい。木管楽器も調子がいい。第3楽章に関しては2001年の録音よりもいいと思ってかなり見直しました。

そして第4楽章ですが、今まで溜めてきたスタミナを全開させます。テンポは少し早めで緊張感が途切れず、力みも最小限で堂々と進みます。ホールトーンを多めに録った録音のため、総奏時には少し飽和してしまいますがほっこりとした気持ちで聴き進むことができる。細部にこだわった聴き方には相応しくないです。コンサートの中央席に座った気持ちで全体の流れに身体を委ねて聴く感じが相応しい。

やはりトランペットなど金管楽器が疲れてオチたり埋もれたり、弦楽器のアンサンブルにも綻びが目立つようになってきます。しかしそのおかげか力んだ爆演にはなっていない。常に柔かさを感じる雰囲気がある。最後のコーダ三和音のあとは残響が消えるタイミングで拍手が始まるのもいいタイミングです。(2001年録音ではすぐにブラヴォーでしたから・・・)15分の拍手トラックはやはりちょっと蛇足ですがね。

この討ち入り演奏前にホームで演奏した演奏会も映像で残っています。何種類あるんだと思ってしまう。

聴き終えてやはり今となっては・・・という気持ちもあります。ただ聴いている時はそんなこと忘れてしまいます。特に第3楽章は。逆に今の大フィルではこんな演奏はもうできないだろうなとも思ってしまう。オフ気味の録音も含めてコンサートに臨む気持ちで聴くならば素晴らしいし、聴き直したくなる演奏です。会場とオーケストラの調子、朝比奈の気力の3バランスが取れた演奏だとハイレゾで聴くに至り再認識。CDではここまで感じてはいなかった。私が歳をとったのか、オーディオ技術の勝利なのかは定かではありませんが。

キャニオンに遺した朝比奈/大フィルの交響曲全集では後はスタジオ録音で録音・演奏共に状態がいい3番と6番がお薦めでしょうか。他の交響曲は後年に優れた演奏があるので。なにより1,296円でハイレゾでブルックナーが聴けるのはCD買うよりお得かと。
pccl60016.jpg
96kHz24bit 朝比奈 隆 ブルックナー交響曲全集 交響曲第3番
96kHz24bit 朝比奈 隆 ブルックナー交響曲全集 交響曲第6番
pccl60019.jpg
珍しくflacだけでなく無圧縮のWAVファイルでダウンロードできるのも嬉しい。そこまで違いはわかりませんが。

晩年のエクストン録音だけがカタログに残りそうですが、このキャニオン全集もこういう形でリリースされ続けているのは嬉しいものです。キャニオン盤であまり・・・というのは5番・7番・9番でしょうか。朝比奈さんにはやはり第8番が一番に向いていたと思います。下記2001年録音もハイレゾ配信されています。セール時以外は高いですが。
過去記事
・ブルックナー 交響曲第8番 朝比奈隆/大阪フィルハーモニー交響楽団 2001年録音

ラベル:ハイレゾ
posted by 悩めるクラヲタ人 at 08:29| ブルックナーの交響曲名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月02日

ブルックナー 交響曲第6番 ヴァント/北ドイツ放送交響楽団 1996年ライブDVD


愚かだ・・・ヴァントの演奏は晩年のほうが良いという先入観もあるし、ヴァントのライブ盤の嵐に嫌気がさしていた頃のリリースということもあって全く無視していた北ドイツ放送交響楽団とのDVD集。youtubeでブルックナーの第5番や8番は見て「ベルリンpoのほうがいい」、第7番は中古で安かったので買いましたが変な編集でこのシリーズはあまり期待してなかったのですが・・・
003.jpg
HMVで在庫特価だったので1,000円以下で買えるということで未聴のブルックナーの第6番を購入。1996年のライブなので、以前書いたミュンヘンpo 1999年ライブより3年前。だからまだ完成されてないだろう・・・見て聴いて唖然。DENONとARTHOUSEでは音も映像も違うのか、ただ第7番の編集が酷かっただけなのかその素晴らしさに驚き、今まで無視していたことを後悔しきり。ブルックナーの第6番はもうこれ以外は聴かないだろうと思うほど何回も通勤の車中、そして帰宅してからも見るというはまりぶり。ヴァントの絶頂期は1995年前後だったのではないかと思ってしまう演奏です。

ブルックナー 交響曲第6番イ長調
指揮:ギュンター・ヴァント
北ドイツ放送交響楽団
1996年 ムジーク・コングレスハレでのライブ録音
録音 4.45点 演奏 4.70点


この演奏会シリーズはTDKでも出てたし、DENON・ARTHOUSEからも出ていて版権関係がよくわからないですが、もう入手難になってきていることだけは確か。取捨選択して残すべきものは残してほしい。私が所持しているのはARTHOUSE MUSIC発売のもの。AMAZONで探しても見つからなかった。

シュレースヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭での演奏会です。ヴァントのライブ録音の評価はまずRCAからの北ドイツ放送交響楽団で名声に火が付き、ベルリンpoとのブルックナーでそれは確固たるものとなりました。その後、ミュンヘンpoとのライブが出て「ベルリンpoとどっちが名演か?」となり、ベルリン・ドイツ交響楽団とのライブ録音も出て気迫に満ちるヴァント再評価と辿りました。そんな流れの中で本妻であった北ドイツ放送交響楽団との録音群は徐々に忘れ去られる運命となってしまいました。ライブDVDや未発売のライブ録音も「またブルックナーの、それも北ドイツ放送交響楽団とのライブ録音か・・・」というタイミングで発売だったので損した感じです。

この演奏会は1996年なのでベルリンpoとのブルックナーの交響曲第5番を演奏した年と同じということになります。よほど気力・体力に満ちた年だったのか、演奏にケルン時代のような気迫もあり神懸ってくるターニングポイントだったのかもしれません。ヴァントの同曲の録音は、ケルン放送交響楽団との1976年盤、その後ヴァントのブルックナー再評価の端緒となる1988年のRCA録音、その後1995年にもライブ録音がされています。

もともとケルン時代の録音から、ヴァントのブルックナー演奏の中では6番の評価は高かった。

このDVDに話を戻すと1曲目にハイドンの珍しい交響曲76番が演奏されています。その後、ブルックナーが始まりますが、緊張感がぐっと増すのが映像だと如実にわかります。第1楽章の「ティッティ・ティティティ・ティ」というヴァイオリンの弱すぎないヴァイオリンの明確なで揃った刻みから、この日のヴァントの演奏の方向性がわかります。リズムをクッキリとさせながら、各楽器を陽光さすような温かい音色で歌わすということ。だれないようにティンパニは決然と叩かせる。その為、スケール感の物足りなさから第5番と第7番の陰に隠れがちなこの曲を、「そうではない」曲として仕上げています。

youtubeのサンプル動画。画質が悪いだけで本物は大丈夫ですよ。

常にバスを強めにし、緩まないテンポで金管も主旋律だけでなくしっかりと吹かせる。弦のピチカートで演奏する部分でも強め。そういう細かな積み上げでスケール感もありながらリズミック、そしてなにより第9番の予兆も感じさせるような演奏です。この交響曲ではティンパニのリズム打ちが目立ちますが、一転交響曲第7番でのティンパニはトレモロでしか叩かないって知ってました?第7番の完成形が第8番だと思うのですが、第9番は第6番傾向の完成形になる予定ではなかったのかと思います。ヴァントがそう捉えて演奏していたとは思えませんが、この交響曲らしからぬ深さと重さも感じさせてくれる演奏です。

この演奏での第2楽章の深さ・神秘的な美しさは言葉に表しようが無く、並の演奏による第7番・8番アダージョよりも圧倒的に美しく・魅力的で濃縮(凝縮では無く)されています。楽章最後の部分はブラームス的でもありながら「マーラーの音楽か?」といった不思議な感覚に陥る響きがします。この日の北ドイツ放送交響楽団の調子の良さも大きな要因です。アンサンブルが揃っているのもそうですが、各楽器・各奏者の良さが出ているという意味で。特に全楽章に渡ってヴァイオリン、コントラバス、ホルン、ファゴット・クラリネット、そしてティンパニが素晴らしい。

違う意味で荒っぽいバーンスタインの演奏。予想外のコーダの粘り。

第3楽章の迫力の中にも木管楽器の魅力が散りばめられています。颯爽と切れ味がいい。ヴァイオリンの強めピチカートの中で行われる木管楽器の絡み合い・掛け合いが本当に愉しいし、聴いていて幸せになります。トランペットが8割の力で流さずに吹いているのもいい。第4楽章は総決算でこんなに壮大な交響曲だったかと本当に驚かされます。ヴァントにはこのほかにミュンヘンpo、ベルリン・ドイツ交響楽団とのライブもあり所持していますが、この日のライブ録音が一番優れています。

表現としてはミュンヘンの深遠さとベルリン・ドイツとの荒々しさのいいところ取りであり、北ドイツ放送交響楽団の音色と調子の良さが光ります。特にティンパニ。第4楽章コーダのティンパニの腕の見せ所ですが、最後の総奏に入る前に「タンッ・ダラララララッ・ダン、タンッ・ダラララララッ・ダン、ダダダダダダダダダダダダンッ」と叩くところが絶妙で、後半のダダダの続きが「まだまだまだまだいくよ(ダンッ)!」という感じに見事に決まっている。

ヴァントの指揮ぶりからして元気そうな演奏会。縦に左右によく指揮棒が振れているし、逆に振りを抑えてオケに任せる様な部分も見受けられるのはちょっと驚き。「今日はあなたたち調子いいからリハーサルのようにやってくれればいいよ」と。以前ヴァントとミュンヘンpoの1999年ライブも記事にしましたが、明らかにこちらの1996年北ドイツライブを薦めます。過去記事↓
・ブルックナー 交響曲第6番 ヴァント/ミュンヘンpo 1999年ライブ録音
もうミュンヘン盤聴かないと思います。後々記事削除します・・・他の指揮者の演奏も聴かないような気がします。土下座します位な気分。この演奏を知らなかったのでお許しください。
ラベル:ヴァント
posted by 悩めるクラヲタ人 at 22:47| Comment(0) | ブルックナーの交響曲名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする