あまり知られていない名曲というか聴いていて楽しくなる曲です。吹奏楽をやられている方なら知っているのかもしれません。バーンスタインの作曲家としての新たな一面が伺い知れる曲です。「キャンディード」序曲は吹奏楽で良く演奏される曲ですが、「プレリュード、フーガとリフ」はマイナーです。
「プレリュード、フーガとリフ」の方は、ジャズテイストが強い曲です。ベニー・グッドマンとバーンスタインが演奏したCDも残っているように、スイング・ジャズの影響が強いというかそのものかもしれません。この曲を私が知ったのはラトル/ベルリンpoがヴァルトビューネ演奏会で演奏している映像を見てからで、すぐにCDを探して出会ったのがこのCD。
バーンスタイン 「プレリュード、フーガとリフ」
指揮:マイケル・ティルソン・トーマス
ニューワールド交響楽団
1997年録音
録音 4.50点 演奏 4.70点
ジャズとクラシック音楽との融合をテーマにした選曲集。ガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」、ミヨー「世界の調和」などが収められています。
この曲自体は8分ちょっとの短い曲です。序奏とジャズ風のテーマがフーガとなって賑やかに終わる曲。主にトランペット・サクソフォーン・ピアノ・ドラムセットが活躍します。弦楽器は含まれません。最初のトランペットによる序奏からリズムが弾み非常に楽しい。
最後はテーマを楽器が増減しながら繰り返していきますが、そのフーガとジャズの融合が素晴らしい。スコアはいろんな形式があるようで、バーンスタインの自作自演盤2種でも違いがあります。クラシック音楽よりの版と完全ジャズ・バンド版、また吹奏楽用の版もあるのでしょうか?wikiがないのでよくわかりませんが。
録音されているCDが少ないので自然とバーンスタインの弟子ともいえるトーマスのCDとなってしまいます。しかしさすが直伝の演奏。楽団はサンフランシスコsoではなく、トーマスが主催するユースオーケストラのニューワールド交響楽団なので腕はサンフランシスコに比べ少し劣りますが、こういった曲の演奏はノリ・勢いが必要なので特に不満は無いですし、曲に勢いをつけた見事な出来栄え。音が明るいし若い。最後のグルーブ感は最高です。
このアルバムは選曲も面白いですが、録音も優れています。ちなみに「ラプソディー・イン・ブルー」は初演版で演奏されています。
バーンスタインの後半部分の演奏風景。
バーンスタインにはウィーンpoと録音した自作自演盤もあります。
この自作自演BOXでしか聴けないのは残念ですが。
正直ウィーンpoとの演奏は録音も含めてあまり良くないです。最後のドラムセットのシンバルを録音が捉えていない。グラモフォンも真面目過ぎる録音。なにより、この曲に必要なノリとグルーブ感がちょっと足りない。生真面目なウィーンpoの悪い面が出ています。
しかしこの曲をよくウィーンpoが演奏したなというのが驚きの演奏ではあります。ベルリンpoならやりそうな演目ですが、ウィーンpoが演奏するというのは想像もできない曲ですよね。しかも、ライブ録音!
「キャンディード」序曲。トーマスの演奏で聴いてみたい。録音はありません。このアルバムに入れてくれればよかったのに。
バーンスタインの知られざるこの佳曲を知っていただければ。
ラベル:マイケル・ティルソン・トーマス 優秀録音


