2025年08月23日

パーヴォ・ベルグルンド&ヨーロッパ室内管弦楽団のシベリウス演奏会【映像】

昨今のクラシック通の方であれば「パーヴォ」といえばヤルヴィなのでしょうが、私にとっては一世代前のシベリウス指揮者 パーヴォ・ベルグルンドを思い浮かべます。亡くなられてずいぶん経つものの、未だにベルグルンドの遺した3種のシベリウス交響曲全集の録音は色褪せない魅力を放っています。


評判がいいのは最終となる3回目のヨーロッパ室内管弦楽団との全集で録音も優秀。2回目のヘルシンキpo盤と比べ、録音もオーケストラの技術も優れており、加えて精緻さが増しています。その変わりオーケストラの人数が少ないため、音の厚みはヘルシンキ盤よりも少し薄くなっており、その辺が評価の分かれるところでした。

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今頃になって、ヨーロッパ室内管弦楽団との録音後に行われたヘルシンキでの演奏会の映像が発売されました。

ジャン・シベリウス(1865-1957): 交響曲全集
パーヴォ・ベルグルンド、ヨーロッパ室内管弦楽団

ジャン・シベリウス(1865-1957):
・交響曲第1番ホ短調 op. 39
・交響曲第2番ニ長調 op. 43
・交響曲第3番ハ長調 op. 52
・交響曲第4番イ短調 op. 63
・交響曲第5番変ホ長調 op. 82
・交響曲第6番ニ短調 op. 104
・交響曲第7番ハ長調 op. 105
収録: 1998年8月23日(第2&4番)、24日(第1&5番)、
25日(第3、6、7番) フィンランディア・ホール(ヘルシンキ)
ヘルシンキ音楽祭におけるライヴ収録 総収録時間…230分



正直昔ならばすぐに手を出すところ、悩みに悩み今頃入手しました。悩んだのは録音はCDに劣るだろうと、また私自身がシベリウスの音楽にそこまで精通していないからでした。ただ値段がこなれてきたのと下記のyoutubeの抜粋映像を見て一瞬で虜になりこれは!となってしまいました。特に最後の7番の最終部分の指揮姿。



ベルグルンドは珍しい左利きの指揮者で、指揮棒を左手に持っています。ただ単純に拍を刻む今の指揮者と違い、流れを優先した指揮ぶりです。見始めると止まらくなりました。正直近寄りがたいと思っていたシベリウスの音楽が、この指揮ぶりと演奏模様を見ると一気に体に染みわたってきます。他の指揮者の奏でるシベリウスとベルグルンドの音の出方、また力点の置き方の違いが明確にわかります。白眉は5番〜7番。




カラヤン、バーンスタイン、最近ではサロネンなどシンフォニックに演奏することが主流ですが、ベルグルンドは全く違う。音を抑えるところ、クライマックスの位置、音の揺蕩わせ方など、久しぶりに身体の血と肉になる程楽譜を読み込み、それを楽団員に懇切丁寧に染み渡らせた音楽がここにあります。バーンスタインにとってのマーラーのように。楽譜の読み方からして違うということが映像だとはっきりわかります。解説にもある通りベルグルンド自身で改訂(楽器のバランス)を行っているようです。


CDと違い一部ミスやずれはあるものの、それすら生きた音楽の証。ベルグルンドもスタジオと違いライブでは熱くなっている。オーケストラも指揮者を信頼してついていっているのが本当によくわかります。映像の質はそこまでよくありません。なのでBlu-ray版を買う意味はあまりないような気がします。(私は車でも見たいのでDVDで購入)音質には全く不満がありません。CDの方が当然良いのでしょうが、映像のカメラ割も楽譜に沿っており視覚が音楽の理解に一役買ってくれるからです。久しぶりに優れた音楽+映像ソフトでした。CDは下記。

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HMVやタワーでも値引き販売対象になっていることから、すぐに廃盤となることでしょう。またこれだけ渋い組み合わせなので再販も望めない。気になられた方は今のうちに入手されることをお勧めします。シベリウスは苦手という方に是非手に取っていただきたいソフトです。久しぶりに手にした逸品でした。







posted by 悩めるクラヲタ人 at 23:06| 交響曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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